仏壇の大きさや材質の種類
仏壇というと大きくて、どうしてもお部屋のスペースを取られてしまうイメージがありますね。
しかし最近は仏壇も様々なサイズの物が販売されています。仏壇はそのタイプや家の間取りによって設置場所が決まってきます。
一般に市販されている仏壇には様々な大きさのものがあります。大きく分けるとタンスの上にも置ける小型の上置きタイプ、半間(約90センチメートル)で地袋つきの仏間用、半間の仏間用、一間(約1.8メートル)の仏間用の大型タイプがあります。大きなものは高さが大人の背丈ほどもあり、幅も1メートルほどになります。
仏壇は大きく3つの種類に分けることができます。
・金仏壇
主に杉、松、ヒノキ、白木で造られた本体外側には黒漆、内部には金箔が施された豪華絢爛なお仏壇です。金仏壇には蒔絵や彫刻など、日本の伝統工芸の技法が集約されています。浄土真宗ではご本尊「阿弥陀如来(あみだにょらい)」の極楽浄土の世界が表された金仏壇が推奨されています。また関西や中部地方に比較的多い仏壇です。
・唐木仏壇
主に黒檀(こくたん)や紫檀(したん)などで造られ、重厚で落ち着いた印象のお仏壇です。銘木の美しい木目を生かした造られた唐木仏壇は、耐久性が高いのも特徴です。また金仏壇よりは小型のものが多く、主に関東地方を中心に使われています。
・モダン仏壇(家具調仏壇)
都市型仏壇やモダン仏壇とも呼ばれ、その名の通り家具と見間違うほどモダンでおしゃれなデザインが特徴です。そのため、これまで伝統的仏壇が置かれていた和室や仏間だけでなく、リビングなどの洋間にも置くことができます。
価格は大きさや材質によって異なりますが、安いものでは数万円くらいから、高いものでは数百万円、数千万円といったものまで様々な種類があります。
仏壇の安置場所について
かつてはたいていの家に仏壇を安置する仏間がありましたが、近年では仏間のない家が多くなってきています。仏壇を安置する場所については、様々な説があります。
・南面北座説
南面北座説は中国の慣習で、王様が南に向いて座ると家来は王の前に座す、つまり北を向くことになります。
この図式が敬う人の位置を示すため、日本でも南向きが良いといわれるようになり、仏壇・神棚・床の間は南向きに造り安置するようになったのであると伝えられています。また大きな部屋なら直射日光が当たらず、風通しがよく湿気も防げます。
・本山中心説
仏壇に向かって正座合掌したとき、宗派の本山がある方と同じになるように置くというものがあります。
・西方浄土説
日が出る東向きに、または、西にある極楽浄土(西方浄土)に向けて祈るように東向きに設置します。
仏壇を安置する場所については様々な説があります。南・東・西向きが良いとされていますが、必ずしも向きにこだわる必要はないのではないでしょうか。
家族が集まり、落ち着いて礼拝ができる場所を選ぶことが一番大切です。ただ気をつけたいのは、座って礼拝するときにご本尊が目線の高さよりは、やや上になるように仏壇を置くようにしましょう。立って礼拝を行う場合は、胸の高さより上になるように心がけましょう。
また、仏壇は湿気のある場所や、直射日光の当たる場所は避けて置き、神棚がある場合は神棚と向かい合わせにならない位置に配置しましょう。