第28回葬儀・法要コラム「墓地と墓石について」

墓地の種類

 

 墓地は経営形態や特徴などが大きく異なります。 お墓(墓地・霊園)を運営主体で分けると、①寺院墓地、②公営墓地、③民営墓地の3種類になります。また墓地の形式でいえば、最近は納骨堂形式の霊園も増えています。

① 寺院墓地

 寺院墓地は、寺院が管理・運営する墓地を指し、境内(寺院の敷地内)または隣接する敷地に設けられるのが一般的です。また寺院から離れた場所に造成された公園墓地形態の寺院墓地もあります。檀家になる必要のある墓地と宗旨・宗派不問の墓地があります。

② 公営墓地(霊園)

 公営墓地とは、役所、つまり都道府県や市区町村といった地方公共団体が管理・運営する墓地のことです。宗教・宗派を問わないことや、その元手には住民が納めた税金が投入されており、財政的基盤が安定しているため、利用料や管理料が割安の場合が多い。

③ 民営墓地(霊園)

 公益法人や宗教法人、または宗教法人から運営業務の委託を受けた民間会社が管理運営する墓地です。宗教的な制約はほとんど無く、遺骨が無くても購入できるなど、申込み制限が少ないことが特長です。規模も大きく、法要のための建物や広場、花壇などを設置するなど、施設面でも充実しています。

 

 

墓石の型

 

 墓石には大きく分けて、縦長の長方体の和型、高さがなく横に長い洋型、そしてオリジナルデザイン石碑があります。

① 和型

 一番私たちが目にする機会の多い墓石の形が和型と呼ばれるものです。角型をしていて一般的には石が4段に積み重なった構造をしていて、縦に長いのが特徴です。日本のお墓と言えばこれ、と言っても過言でないほど現代でも選ぶ人が多いのが和型の墓石です。この形状は仏舎利塔と呼ばれる御釈迦様の遺骨を納めた塔や五輪塔を簡略化したものと言われています。

② 洋型

 洋型は和型に比べるととても低く、下に重心を置いた形をしています。和型と同じお墓ではあるものの、その形状の違いから人々に明るい印象を与えているのが洋型です。その理由としては形はもちろん、石の種類、色、花の彫刻などを自由にデザインできるからです。墓石に彫刻するも文字にも決まりはなく、好きなものが彫刻できます。こう言った点から最近、洋型の墓石を選ぶ人が増えています。

③ オリジナルデザイン

 オリジナルデザイン型はその名の通り、墓石を好きな形にデザインできます。欧米諸国ではわりと一般的で、墓地へ行くと様々なデザインの墓石を見ることができます。日本でも見かける機会はありますが、まだ一般的とは言えない状況です。しかし自由度はとても高く、故人がサッカーが好きだったのであればサッカーボールの形、バイクが好きだったのであればバイクの形にでき、供養の気持ちを墓石で表すことができます。

 

墓地の永代使用権

 

 墓地の購入は、住宅を購入するときのように所有権を得るのではなく、墓地として使用する権利(永代使用権)を得るということです。購入時に支払う代金は「永代使用料」(墓地使用料と呼ぶこともある)であり、「土地を使う権利を永代に渡って取得するための料金」のことで霊園や寺院に支払い永代使用権を得ます。永代使用権とは「永代に渡ってその土地を使用できる権利」のことでそれぞれの霊園や墓地にある「使用規定」が契約内容となります。また購入後も管理料の支払いが必要です。

 先ほども言ったように、一般的な感覚では土地を購入するのに近いのですがその内容は「土地を借りる」ということになります。そのため消費税や贈与税が掛からないとうメリットがあります。

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