世帯主の変更届を提出する
世帯主が亡くなったら、まず直後には、死亡届の提出や住民票の変更など、公的手続きを行う必要があります。それぞれ期限が決まっており、葬儀などをしているとあっという間に日にちが過ぎてしまうので、優先して行うようにしましょう。
世帯主が死亡して最初に行わなければならない手続きは、死亡届の提出です。期限は、死亡を知った日から7日以内と法律で決められています。ただし、通常は死亡届と同時に火葬の申請をし、それをもって葬儀を行うことになりますので、「7日以内」と思わず、死亡届と火葬許可交付申請書は、ただちに提出するようにしましょう。提出場所は市町村役場です。24時間365日受け付けてくれますし、葬儀社が届け出を代行してくれることもありますので確認してみましょう。
次に必要になるのが、世帯主の変更届です。世帯が夫婦2人だけだった場合は、自動的にどちらかが世帯主になるのが明らかであるため届出を出す必要はありませんが、その世帯に15歳以上の人が2人以上いる場合は、新しい世帯主を届け出る必要があります。世帯主変更届の提出期限は、世帯主が亡くなってから14日以内と定められています。届け出場所は、現在住んでいる市区町村役場です。届け出のときには、本人確認書類(運転免許書やパスポートなど)と印鑑が必要になりますので忘れずに持って行きましょう。また代理人(葬儀社など)が届出を出す場合は、本人確認の書類と委任状も必要です。
自動振替口座の変更
故人名義の銀行預金や郵便貯金は、死亡した時点から相続財産に変わります。故人名義の預金口座は、死亡情報が金融機関に伝わりますと「凍結」という取扱いになります。預金口座が凍結されますと遺族であっても、現金を引き出すためには、故人の戸籍謄本・相続人全員の印鑑証明書・遺産分割協議書を添えて、金融機関で手続きしなくてはなりません。
つまり、遺産相続が正式に決定するまでは、窓口でも、キャッシュカードも利用できなくなるというわけです。また、その口座への入金や送金もできなくなるので、公共料金などが自動引き落としになっている場合は、未払いになってしまいます。
故人の口座から引き落としがされなかった場合は、後日請求書が届きますので、相手方の口座に振り込みやコンビニでの支払いなどで対応することとなりますので確認が必要です。
住居の賃貸契約や公共料金などの名義変更
故人が住居の賃貸契約をしていて、遺族が引き継ぐ場合は、名義変更をします。公営住宅などの場合はそれぞれ規定があるので、できるだけ早く問い合わせをして、必要な書類(住民票・戸籍謄本・所得証明書・印鑑証明・名義継承願など)を揃えて手続きを行います。
民間の場合は、契約書を改めて作り直す必要がないため(物件・管理者による)、管理者に連絡をして契約者を変更します。借地の場合も同じく、地主に連絡をして名義変更をします。
電気・水道・ガスなどの公共料金の名義変更も必要です。こちらは最寄りの営業所などに電話で連絡をするか、ホームページから手続きができますので、できるだけ早く手続きを済ませましょう。